湖畔のキャンピングトレーラー施設

私は休日に、友人のAくん家族を含む何人かで湖畔へキャンプに来ていた。そして、湖畔にある商店通り前の広い駐車道路の中央部に停めてあった、パリのオープンカフェを思わせる黒色ベースに銀色の縁取りラインのされたメタリックボディーの大きくて洒落たキャンピングトレーラーが私たちの利用するキャンプ施設だった。

私が想像しても億はするだろうと思えるこのキャンピングトレーラーは、実は仲間の俳優IHさんが所有するキャンピングトレーラーで彼が好意で提供してくれているものなのだが、それを知っているのは私だけのようだった。そうとも知らずに楽しそうにしている人たちを眺めながら私は「彼に感謝しなくていいのか？」と思った。


キャンピングトレーラーが停まっている中央道路の端にあったショップにいた仲間が、水上バイクを利用するのに何かが必要になり持って来て欲しいと連絡があった。

するとAくんが、普通サイズになったキャンピングトレーラーにカプセル型の小型トレーラーを接続したトレーラーを運転し始めて、正反対側のショップ前に停めてあった水上バイクの方へ、そのカプセル型の小型トレーラーをビリヤードの玉を突くように、カプセル型の小型トレーラーだけを押し飛ばした。そして、切り離されたそのカプセル型の小型トレーラーは、勢いよく進み、正反対側のショップ前に停めてあった水上バイクに激突してしまった。

Aくんはそれを見てやっと、自分が場所を間違えたことに気付いたようだった。

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