他人の災難、自分の災難

知人のSさんに車を借りる為に、住宅街を四角く周り込むように歩いていた。

住宅街の線路沿いの道を歩いていると、右側線路脇の電線にパラグライダーのキャノピーが引っ掛かっていた。近くにいた住人が「先日、パラグライダー事故が遭った」と話していた。

そして少し歩くと左側方向の上空から、２、３のパラグライダーがこちらの方へと飛行して来ているのが見えた。「どこから来たのだろう？」と眺めると、パラグライダーの後方遥か先に雪山が見えたので「あそこから来たんだな」と思い、「それにしても、あんな遠くから飛んできて、帰りはどうするんだろう」と要らぬだろう心配をしてしまった。


知人Sさんのアパートに着いた。アパート前には、オープンホイールタイプの紺色のレーシングカーが停めてあった。

私がそのレーシングカーを借りていこうとすると、２階の部屋からSさんが出てきて、「整備をしてから貸そうと思っていたので少し待って欲しい」と言われた。私は「この間、オイル交換はしたばかりじゃないか」と思った。


借りたレーシングカーに乗り走行していると、突然狙撃されて、身体に紙を円で切り抜いたような穴が開いてしまった。それ以外特に問題もなかったが、私は撃たれて瀕死状態となったかのよう這いつくばるように移動しながら、誰かの助けを求めた。

すると、近くで何かのCM撮影をしていた。撮影関係者の全員が赤と白のユニフォームを着ていたので、「何処かの会社のCM制作をしているのだろう」と私は思った。そして、私の近くには２人の女性社員がいたので、その女性たちに助けを求めた。

その女性たちは、狙撃され瀕死状態の私を見て、どうしたらいいのか分からずに混乱している。上司や先輩たちが離れた先の撮影現場にいるようだったので、自分たちがそちらへ行って、助けを求めるようだった。


病院で私の治療にあたっている医師が私の銃創を見て、「この傷穴は、血も出ていないし、銃弾跡もなく、不思議な傷穴だ」と言っていた。

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